M. Khovanovは, 向き付けられた1次元の絡み目に対して新しい
cohomology理論を構築し, 絡み目不変量となる事を示した.
このcohomology理論には, (次数付けられた)Euler標数を取ると
絡み目のJones多項式が回復されるという特性がある.
さらに, M. JacobssonとM.Khovanovは独立に, Khovanov理論が
絡み目間のコボルディズムに対する不変量を与えることを示している.
彼らの不変量の特別な場合として, Khovanov-Jacobsson数と呼ばれる
曲面結び目不変量が得られるが, 不変量としてどのくらい意味があるのか
は知られていなかった.
本講演の前半では, 1次元絡み目に対するKhovanov理論の解説を行う.
後半では, Khovanov-Jacobsson数の定義を与え,「任意の曲面結び目の
Khovanov-Jacobsson数は自明である」という結果を紹介する.
Reference:
http://arxiv.org/abs/math.GT/0502371
上記preprintのreference[7][1][2][11, Section 2]等 (特に[2])